yattara 県外から美郷町へ移住し、子育てをするご夫婦が始めた子どもと自然を中心に据えたプロジェクト:宮崎県美郷町北郷

子育て
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宮崎県美郷町・北郷の上村家(かんむらや)

梅雨の合間、良く晴れた日。湿度も低く、風が爽やかに吹き抜ける。
美郷町へと向かう車窓から見える景色は美しい。心が喜び、沸き立つ。

美郷町は北郷の上村家(かんむらや)に到着。

風、緑、木、大地、水。
一瞬で、人にやさしい場所だ、と感じた。

「こんにちは~。」と顔を出すと、ちょうどお昼どき。

素朴な格好をした大人が4名と子どもが4名、犬が1匹。

上村さん一家がお住まいの古民家は、素敵な佇まい。網戸のない窓が開け放たれ、天井は高い。もう10年ほど修繕を続けているという。

かしこまらなくていい雰囲気に満ち溢れている。優しく自然体の人々と物々。
普段、人と親しくなるのに時間がかかりがちな人でも、そのままでいいということを許される空間。

土間隣の一段あがった板間に腰かける。
見れば見るほど家が目になじんでいく。

物に一つ一つ味があることに気づいていく。
刺繍の入ったクッション、黒電話、レトロな扇風機。

よく見たら、私が「素朴な格好」だと感じたみなさんだって、サンダルだとか、首に巻いた手ぬぐいだとか、竹細工の鞄だとか、素敵なお召し物を身に着けていらっしゃる。

はー、ここにはいまの時代に左右されない「好き」があるのかな、もしかして。と一人ごちる。

畑、緑の道、空間すべてがあそび場、学び場

上村かおりさんと息子さんのゆうたくんがお散歩から帰ってきて、近くに散策へ出かける。
この近辺でかおりさんは来年4月からこども園を始めるのだという。

その話し合いがあるから、というので私は今日来たのだ。
しかし「会議」という名前は似つかわしくない。

土間で飲み食いしながら、みんなで遊んでいる、という感覚。

散策だって、私自身もめちゃくちゃ楽しんじゃった。

ゆうたくんは3才。
「ジャンピング・アニマ」(記事参照)のTシャツにおしゃれなバンダナを巻いて、フリチンで道を進む。

私を警戒しつつ気になる様子。

散策中に私が苔の写真を撮っていると、
「何してると?」と近寄ってきた。

「萌さん、苔が好きやとよ。」
ふーん、と私の目線の先をゆうたくんは覗き込む。

「ゆうた、ハチさんがすき。」
ゆうたくんは、苔から少し離れたところにある日本蜜蜂の巣が好きなようだ。

近づいて座り、じっと見ている。
ゆうたくんの目には、蜂の巣や蜂が、どんな風に映っているのだろう。

木登り達者なお兄ちゃんたち・大人たちと、私は別行動をしてゆうたくん二人でお散歩。
日々をここで暮らしあそぶ3才児はたくましい。

安定しない斜面を、そろそろとしかし確実に一歩一歩踏みしめて降りてゆく。

子どもたちの動作一つ一つ、それは生きることでありあそぶことなのだけど、すべてたまらなく美しい。

ここにある何もかも、つまり世界そのものがすべて、ここにいる子どもにとってはおもちゃであり、興味関心の対象そのものだ。いや、興味関心だなんていうのはおそらく大人の目線に過ぎない。子どもはきっとそう自覚することもなく、ただ対象と一体化して没頭してあそんでいる、そんな気がする。

美しい自然の中を、私たちは進む。

ここで日々を暮らす子どもたちの心はどんなに彩り豊かに育まれることだろう。

前日降った雨のおかげで、山道には小さい川のような水の通り道ができていた。

水が溜まった先には、アメンボがたくさんいた。

子どもたちに連れられて、川中へと降りる。

川から上がると、爽快な気分だった。
晴れ渡った空に、緑が映える。

大人も子どもも、yattara!

「上村家」に戻ると、おやつ。
素敵な丸箱に入ったいくりが待っていた。美しい。

日之影から訪れたご夫妻のお子さんがご自宅近くでもいだのだそう。

子どもたちが自由にあそぶ中で、大人たちがゆったりと、しかし真剣に話を進めていく。
あーなんて素敵な場面に立ち会えたのだろう。

ここから素晴らしいものをきっとこの人たちはつくっていくのだ。
私はしばし、実家に帰ってきたかのように寛いでしまった。

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