ひでじビール・永野社長にシビれた3つのポイントとは

まちあそび
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8月22日、結び塾アカデミーによる特別講座で宮崎ひでじビール株式会社・永野時彦社長のお話を拝聴してきました。私はほんの2時間ほどしかいられず、質疑応答の最初の方で退席したのですが、その限られた時間の中で最もシビれた3つのポイントを書きます。

交渉の最後に条件を要求する

昨日のお話ではこの場面が2つありました。

1つ目は永野社長が27歳の頃。本業だったスーパーマーケットで鮮魚コーナーを担当するかたわら、副業で自営業を行っていた時のお話です。永野社長が営んでいた飲食店で出会った当時のひでじビール役員さんが、社員にならないかと永野社長を誘ったそうです。副業をまだ始めたばかりだった永野社長は断るのですが、役員さんの熱意は強く、これなら諦めてくれるだろうと、永野社長は条件を提示します。その内容は、当時の給料保証と副業続行。当然諦めるだろうと踏んでいたのに条件は受け入れられ、永野社長はひでじビールで働き始めます。

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2つ目はワールドビアアワード2017で世界最高賞を取った「栗黒」誕生秘話。2年に渡ってアメリカのメーカーと交渉を続けていたそうなのですが、どうしても価格の面で合意に至らない。そこで普通なら交渉決裂、となると私は思うのですが、永野社長はそうはしなかった。私たちの言い値で売れるビールの条件を教えてくれ、と逆にアメリカのメーカーに交渉するのです。その時に提示された4つの条件をすべてクリアしたすごいビール、それが栗黒、というわけではないのがまた面白いところなのですが、その話はまた別の機会に。

永野社長のただ者ではない感の一つはこの2つのエピソードに表れているのではないでしょうか。ただでは諦めない、最後に自分の望む条件を要求する、その熱意と粘り強さ。自信や覚悟がないとできることではない、そこに多くの人が魅了されるのではないでしょうか。

のべおか三蔵のキャッチフレーズ

思いに加え戦略で勝負する

創業以来、赤字続きだったひでじビールは2006年、起死回生を図ろうと、技術改革に取り組みます。酵母の純粋自家培養への挑戦です。そうして誕生した「太陽のラガー」。これは永野社長が「過去の自分を全否定しなければいけないほど」と表現されたくらい、それまでの商品よりずっと美味しいビールができたという確信を持てたものだったそうです。

しかしそんなに美味しいビールができたにも関わらず、売れない。それまでのひでじビール商品に対してのマイナスイメージや地ビールに対するマイナスイメージはなかなか払拭することができず、まず飲んでもらえなかったそうです。そこで永野社長は戦略的に動きます。その一つが情報の逆輸入でした。コンペティションに出品し、受賞する、その情報が東京から宮崎・延岡に入ってくる。東京では売れてるらしいよ、味が変わったらしいよ、という印象を持ってもらいまず飲んでもらうことを目指したと。

ひでじビールパンフレットより

私はこのお話を聞いて、「名」と「実」どちらも大事なんだと思いました。多くの人が実感として持っていることだと思いますが、いいものだから売れる、とは限りません。でもいいものは売れる可能性を持っている。それに「名」を加えるとその可能性はぐんと上がる、ということだと思います。

永野社長は「思い」の方です。その人生、ひでじビールのヒストリーはとてもドラマチックで、それにかける永野社長の思いはとても情熱的です。でもその永野社長が言うのです。思いは大事です。でもそれに加えて戦略も大事ですと。戦略的に動くこと、それはすなわちよーく考えること、そして状況に応じてスペシャリスト・プロフェッショナルの力を借りることです。思いを形にしていきたい方たちにこの永野社長の言葉が届くといいなと私も思います。

社員に求める第一は「地域を背負う覚悟」

これめっちゃかっこよくないですか。ひでじビールの海外進出にはいくつかの意味があるそうですが、その一つに、延岡の他の企業が海外に進出しようと思ったとき、道を示すために、失敗事例をたくさん作るということも含まれるそうです。だから誰よりも早く挑戦して失敗するんだと。地域貢献を掲げるひでじビールだからこその挑戦と覚悟なのだなとシビれました。

オリジナルを生きる

これまで書いてきたように、めちゃくちゃシビれるお話だったのですが、同時にこれは永野社長にしか生きられないストーリーだなという感想も抱きました。本当にドラマチックで困難に次ぐ困難を挑戦と覚悟、情熱で乗り越えてきた永野社長の人生は、他人には生きることができません。しかしだからと言って、私には関係ない、という話ではありません。永野社長が自分だけのストーリーを生きてきてこれからも生き続けていくように、私たちもそれぞれのストーリーを地道に生きていけばよいと思うのです。そういう視点で永野社長のお話を聞くと、改めてすごいなあ、と感服するのです。

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